NISA取り崩しシミュレーター

積み立てた資産を毎月いくら取り崩せるか・何年もつかをシミュレーションします。 「定額」と「定率」の2方式を比較でき、資産残高の推移をグラフで確認できます。 入力内容はブラウザ内でのみ処理され、サーバーには送信されません。

このシミュレーターでわかること
  • 資産寿命 — その取り崩しペースで資産が何年何ヶ月もつか(尽きない場合はその旨)
  • 30年後の残高 — 長期で見たときに資産が育つのか目減りするのか
  • 定額 vs 定率の違い — 同じ条件で方式を切り替えて比較できます
定額取り崩しと定率取り崩し

定額は「毎月10万円」のように受取額が一定で生活設計しやすい反面、 下落相場でも同じ額を売るため資産の減りが早まります(収益率配列リスク)。定率は「毎年残高の4%」のように取り崩すため理論上資産は尽きませんが、 受取額が相場次第で増減します。有名な「4%ルール」は米国の過去データに基づく経験則で、 将来や日本市場での持続を保証するものではありません。

最初の数年の相場が、資産寿命をほぼ決める

取り崩し期で最も怖いのは平均リターンの低さではなく、「下落が early に来ること」です。 これを収益率配列リスク(sequence of returns risk)と呼びます。

同じ「平均年3%」でも、最初の5年がマイナスで後半プラスの場合と、その逆とでは資産寿命が何年も変わります。 下落局面で定額を取り崩すと、値下がりした資産を多い口数で売ることになり、その口数は相場が戻っても二度と回復しないためです。 積立期は下落が「安く買えるチャンス」でしたが、取り崩し期には逆に働きます。

実務的な対策として、次のような考え方があります:

  • 生活費2〜3年分を現金で持つ — 下落局面ではその現金から使い、資産を売らずに回復を待つ(バケツ戦略)
  • 下落年は取り崩し額を減らす — 定率取り崩しは自動的にこれを行う仕組みでもあります
  • 取り崩し開始直後だけリスク資産の比率を下げる — 開始5年を乗り切れば成功確率が大きく上がるという研究があります
「4%ルール」を日本でそのまま使えない理由

よく引用される4%ルールは、1998年の米トリニティ大学の研究(トリニティスタディ)が元です。 米国株式・債券の過去データで「退職時資産の4%を初年度に取り崩し、以降インフレ調整した額を毎年取り崩す」場合、 30年間資産が尽きなかった確率が高かった、という過去の実績の集計であって、将来の保証ではありません。

前提の違いに注意が必要です:

  • 期間は30年前提 — 60歳から使うなら妥当ですが、早期リタイアで50年使うなら成功率は下がります
  • 米国市場の実績 — 20世紀の米国は世界的に見て特に good なケースでした
  • インフレ調整前提 — 本ツールは名目額で計算しています。物価上昇を織り込むなら、想定利回りを実質値(例:名目4% − インフレ2% = 2%)で入力すると近い試算になります
  • 税・手数料は別 — NISAなら非課税ですが、信託報酬は日々差し引かれています(利回りは信託報酬控除後で考える)
NISAの取り崩しと非課税枠

NISA口座内の売却益は非課税なので、取り崩し時に税金はかかりません(このツールの計算前提)。 また新NISAでは、売却した分の非課税保有限度額(簿価ベース)が翌年以降に復活するため、 取り崩しながら再投資する柔軟な運用も可能です。 どのファンドにお金が集まっているかは投信資金流入ウォッチで確認できます。

よくある質問

定額と定率、どちらで取り崩すのがいいですか?

定額は毎月の生活費が安定する一方、下落相場では資産の減りが早くなります。 定率は資産寿命が理論上尽きない一方、受取額が変動します。 生活費の下限を定額で確保し、余裕分を定率で、と組み合わせる考え方もあります。

想定利回りは何%にすればいいですか?

全世界株式インデックスの長期期待リターンとして4〜5%前後、保守的に見るなら2〜3%がよく使われます。 取り崩し期はリスク資産の比率を下げることが多いため、積立期より低めに見積もるのが無難です。

この計算結果は正確ですか?

一定利回りでの機械的な複利計算による目安です。実際の相場は変動し、 特に取り崩し初期の下落は資産寿命を大きく縮めます(収益率配列リスク)。 余裕を持った計画にお使いください。